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技術教育教室主任 野崎英明

 茨城大学教育学部技術選修では,一言で言えば,児童生徒の創意工夫する力を体験的に指導できる能力を持つ小・中・高等学校の教員を養成しています。

 具体的には,学校教育において教科内容が縦糸とするならば,それぞれの教科を横断する横糸の働きをし,教員が共通的に身につけておかなくてはならない「体験的な学習指導」「情報教育」「ものづくり」「創意工夫する力の育成」などの理解と技能,小学校の総合的な学習や中学校の技術・家庭科,高等学校の情報科や工業科の内容を指導できる資質と指導能力を備えた実践的な人材の育成をしています。

 最近は,国立大学法人化の影響で,子どもたちにものづくりやデザイン&テクノロジーについて指導ができる教員を養成しようとする大学が減少している中,茨城大学教育学部技術選修は全国屈指の養成大学です。

 茨城大学教育学部技術選修では,「教育方法学」「木材加工教育学」「金属材料学」「機械工学」「電気工学」「生物育成学」を専門とする6名の教員が1学年17~19名の学生数(全国最大)の指導にあたっており,専門的な知識と技術・技能を身につけることができます。

 ものづくりやデザイン&テクノロジーに関する教育は,実践的・体験的な活動を通して指導することに重点をおいています。従って,その指導者である教師は,児童生徒に対する技術・技能の示範の場において,ものをつくることのすばらしさを認識させ,感動を与えるような実践力を身につけておかなければなりません。

 本選修においては,各専門の講義はもとより,実験・実習にも力を入れており,実践的な指導力の育成が図れるような施設設備を整備(平成21年12月完成)しています。卒業研究ではそれぞれの専門領域の中から,さらに興味のある内容のテーマで深く学ぶことができます。

 また,専門をより深く追究し,研究したい者は,大学院に進ませます。将来は教育現場において指導的立場になったり,教育研究者になるためにその訓練を積んでいます。

 ものづくりやデザイン&テクノロジーのような実践的・体験的な学習は,身体を動かしながら,試行錯誤を繰り返し,より良い解決方法を探求することが求められます。授業では,作る喜びや完成の達成感を味わわせ,創造性や主体的に取り組む態度,集中力や忍耐力の育成,さらには,望ましい職業観や勤労観の育成などを行います。
 本選修での教育内容は,学校教育において児童生徒の人間形成を指導するに当たっての重要な役割を担っているといえます。

 平成11年には,国として,ものづくり技術を振興させるための法律を作り,学校教育でもものづくり教育をより充実させることになりました。広いものづくり教育の一端を担っているデザイン&テクノロジー教育の役割がますます重要になってきています。

 最後に,大学選択については,予備校や進路指導担当者の言葉に惑わされず,本当にやりたいことができるコースをとことん考えて選ぶことを切に願います。偏差値だけで当選修を選択した学生は入学後,後悔し,ドロップアウトしています。当選修から転課程や転学科は難関で,事実上できないと考えてください。受験教科と言われる教科の教師ではなく,子どもたちの創意工夫する力(創造力)を育てることが好きな人,子どもたちにものをデザインし製作する力(発明力)を育てることが好きな人,児童生徒の情報を活用する力(情報活用能力)を高めるのが好きな人,子どもたちの学習意欲,多様な能力を高めたいと願い,絶対教師になりたい方の入学を期待しています。